私はシンガポールのSingapore University of Technology and Design (SUTD)へ留学し,Prof. Hashimotoの研究室にて3か月間(2025/9/7-2025/12/14)研究活動に従事しました.SUTDでは,ポリビニルアルコールを用いたマイクロ流路とアクチュエータの開発に取り組みました.毎週のグループミーティング以外はひたすら実験に没頭して過ごし,私自身デスクでじっと作業するよりも手を動かすことが好きだったこともあり,あっという間の3か月でした.実はこの3か月というのも当初の予定より2週間滞在を延ばしたもので,それほど研究もシンガポールでの生活も充実した魅力的な日々でした.
Hashimoto labでの研究テーマは倉科研で実施している研究の単なる延長ではなく,新たに学ぶ内容も多かったため,必ずしも順調に進むとは限りませんでした.しかし,Prof. Hashimotoをはじめ,Hashimoto labのメンバーが親身に接してくださり,関心をもってディスカッションを重ねてくださったおかげで,非常に充実した研究生活を送ることができました.また,日常的な議論や研究室運営の在り方においても日本とは異なる点が多く,多様な研究スタイルや価値観に触れることで,自身の視野を大きく広げることができました.
シンガポールでの生活は,常にさっぱりとした暑さで,少し油断すると食べ物にアリが寄ってきたり,トカゲが電子レンジに侵入したりと,日常の一つひとつが新鮮で面白かったです.言語や文化の面でも,シンガポールは多国籍国家であったため,海外に慣れていない自分でも過ごしやすい環境でした.一方で,英語でのコミュニケーションでは,英語ネイティブの国のように少ない言葉で察してもらうことは難しく,自分の考えをきちんと伝える必要がありました.中でも苦労したのは,DBSのデビットカードや大学のアクセスキーがエラーで使用できない場面で,ヘルプデスクが電話しか対応していなかったため,リスニングに苦戦しながらも必死に状況を説明して解決したことです.特にデビットカードは最初の案内が自動音声で何度も間違えてしまい,ようやくオペレーターの方につながったときは藁にもすがる思いでコミュニケーションをとったのを覚えています.これらの経験を通して,英語で理解し合うための姿勢が大きく鍛えられたと感じています.なお,留学初期は対話に詰まってしまうこともありましたが,研究室・日常生活ともに,シンガポールで生活する人はみな優しく,冷たく対応されたことは一度もなかったため,安心して挑戦し続けることができました.
最後に,Prof. Hashimotoをはじめ,Hashimoto labのメンバー,関わってくださった皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます.非常に刺激的で充実した3か月でした.ありがとうございました!
上月晴菜


